包茎とED(勃起不全)について
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浜松町第一クリニック 竹越昭彦院長 監修
包茎とは、包皮が亀頭に被さっている状態を示すことであり、男性は生まれてきた時は皆、包茎の状態ですから異常なことではありません。成長にともなって陰茎が増大し亀頭が露出するようになってきます。つまり、一般的に言われている"包茎"とは成人してからの包茎のことです。包茎には「仮性包茎」「カントン(嵌頓)包茎」「真性包茎」の3種類あります。まずはそれを説明させていただきます。
【仮性包茎】
治療する場合 ⇒ 自由診療(自費)
勃起時には亀頭が容易に露出するが、平常時には包皮がかぶっている状態を仮性包茎といいます。この原因は、平常時の包皮が余りすぎているためか、亀頭のカリに包皮がひっかからないためにむいてもすぐにもどつてしまうかのどちらかです。成人男性の6~7割は仮性包茎なので全く気にしなくてよい包茎です。しかしながら、剥いてもすぐに包皮がもどってしまうため陰毛をはさんだりして包皮が切れてしまい包皮炎で悩まされる人もいます。また、若い時は、常時剥けている状態であったのに中年太りの影響で下腹部が出てきて、その影響で包皮も前に前に押し出され中年になって仮性包茎になるケースも多いです。
【カントン(嵌頓)包茎】
治療する場合 ⇒ 保険適用
次に、非勃起時にはなんとか剥いて亀頭を露出できるが、勃起時には、無理に剥いてしまうと包皮輪(包皮の先の細くなったところ)が陰茎を締め付けてしまい、包皮が戻らないほどの状態になるような包茎をカントン(嵌頓)包茎といいます。この直接の原因は、包皮の先の細いところが勃起時の陰茎の太さまで広がらないためです。
カントン(嵌頓)包茎では、浮腫んだ包皮が全く戻らなくなり、救急病院へ直行しなければならない状況もあります。緊急処置としましては、まず、亀頭を指で潰すようにできるだけ小さくし、包皮を無理やりかぶせるという方法がとられます。それでも戻らないときは、背面切開といって局所麻酔をしてから狭くなった包皮の部位に切り込みを入れて広げてから包皮をもどすといった処置がとられることもあります。
【真性包茎】
治療する場合 ⇒ 保険適用
非勃起時でもむくことができない状態を真性包茎といいます。この原因は包皮輪(包皮の先の細いところ)が非勃起時の陰茎の太さまで広がらないためか、包皮と亀頭が癒着していることが考えられます。
真性包茎では亀頭が露出することがないので、垢がたまって、衛生上の問題が生じてきます。上記でも説明した通り包皮と亀頭が、癒着していることもあります。
このようなことから、包茎は絶対に手術をしないといけない悪い病気であるかのように書かれているWEBサイトもあるため、まだまだ性に関して知識の浅い若い男性を不用意に悩ませているのが現状です。
実際には包茎であっても結婚して子供もいて立派に家庭を持っている方たちも大勢います。そんな方達に話しを聞くと「若い時に悩んだこともあったけど手術をするほどでもなかった。」という人もいれば、「若い時に手術をしておいた方がもう少し自分自身が女性に対して積極的になれたと思う。」という方や、「男性のほとんどが包茎なんだから気にしたことなんてあまりない。」と様々です。
包茎とED
包茎の方では、EDとなるケースが非常に多く見られ、主に2つの要因があります。
「物理的な要因」と「心理的な要因」です。それぞれについてどのようなケースがあるのか見ていきましょう。
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仮性包茎では、勃起状態では亀頭が露出した状態となるため、性行為の際に物理的な問題が起こることはありません。
物理的な問題によってEDが起こるのは、「真性包茎」や「カントン(嵌頓)包茎」の場合です。
以下例えば「真性包茎」の場合、うまく性行為が行えていれば問題ありませんが、挿入がうまくいかないなど、物理的な要因によって性行為が楽しめず、途中で萎えてしまう場合があります。また「カントン(嵌頓)包茎」の方では、性行為の挿入時に意図せず包皮が剥けて、亀頭が締め付けられ痛みを感じてしまい中折れしてしまうケースです。
このような場合では、もともとの勃起機能に問題はなく、血流を良くするED治療では、改善出来ません。物理的な問題ですので、手術によって改善してしまうことも1つの方法です。専門の医療機関に相談してみましょう。
なお、仮性包茎や真性包茎の方でも、ED治療薬の服用は可能です。包茎による物理的な問題ではなく、加齢によるED症状の場合には、バイアグラなどのPDE5阻害薬が効果を発揮します。
カントン(嵌頓)包茎の方は、ED治療薬の服用には十分な注意が必要です。
ED治療薬によって血流が良くなった勃起状態で、意図せず包皮が剥けてしまうと、亀頭が強く締め付けられ、元に戻せなくなってしまうケースがあります。このような状態になると、亀頭の部分がうっ血し膨張するため、まったく亀頭に包皮を被せることが出来なくなり、専門病院での緊急対応が必要となります。この包皮が戻らなくなってしまうことは、軽度のカントン包茎の方でも起こる可能性があります。
これは、包茎に限らず、自身のペニスが小さいと感じていたり、短いと感じているなど、ペニスにコンプレックスを抱いている場合です。このような場合では、「女性に自分の性器を見せるのが恥ずかしい」、「女性が十分満足していないんじゃないか」、「女性におかしいと思われているんじゃないか」と思い、その不安がEDを引き起こします。
このような場合では、 バイアグラなどのED治療薬の効果が期待出来ます。ED治療薬によって血流が良くなりますので、より勃起しやすい状態となりますし、性器がしっかりと硬くなっていることは、「今日は、薬も飲んだし大丈夫!」というふうに、自信にもつながるためです。
特に、包茎の中でも多い「仮性包茎」では、勃起時には皮がむけた状態となりますので、しっかりとした勃起が出来れば、性行為中に包茎が問題となることはありませんので、ED治療薬のサポートを得て、自信を持って性行為に挑みましょう。
それでも不安が強い場合では、専門の医療機関でカウンセリングを受けて、心のケアをすることも重要となってきます。
当院では、包茎の治療や手術は行っておりません。