射精障害とは?種類・原因・治療法|早漏・遅漏・膣内射精障害など
目次※知りたい情報をクリック
浜松町第一クリニック 竹越昭彦院長 監修
更新日:
射精障害とは、射精に時間がかかる、射精できない、本人が望むよりも早く射精してしまう、射精しても精液が正常に体外へ出ないなど、射精に関するさまざまな問題の総称です。
射精障害には、早漏・遅漏・膣内射精障害・逆行性射精など、症状によっていくつかのタイプがあります。また、射精そのものができない「無射精」や、射精時に痛みを伴う「射精痛」などが問題となる場合もあります。射精障害は一つの病気を指すものではなく、射精のどの段階に問題が生じているかによって症状や原因、治療方法が異なります。
以下では、当院で扱う射精障害の主なタイプを、A~Dの4つに分けて詳しく解説します。
射精障害は、単に「射精できるか、できないか」だけの問題ではありません。「満足のいく性行為ができない」「パートナーに申し訳ない」「自信を失ってしまった」など、精神的な負担につながることもあります。また、悩みを一人で抱えることで、性行為を避けるようになったり、パートナーとの関係に影響したりするケースもあります。
特に、膣内射精障害や逆行性射精は、射精時に精液が正常に体外へ出ないため、妊娠を希望している場合には不妊の原因となることがあります。射精に関する悩みが続いている場合や、性生活・妊活に支障を感じている場合は、早めに医療機関へ相談することをおすすめします。
射精障害の主な種類
- A.性行為の時に挿入前、もしくは挿入してすぐに射精してしまう。
⇒【早漏】 - B.性行為の時に長時間射精できない。
⇒【遅漏】 - C.オナニーだと射精ができるのに性行為だと射精できない。
⇒【膣内射精障害】 - D.オーガズムや射精感はあるものの、精液がほとんど出ない、または体外へ射出されない。
⇒【逆行性射精】
勃起障害と射精障害の違い
男性の性行為では、性的刺激を受けてから「勃起」し、さらに性的興奮が高まることで「射精」に至ります。勃起と射精は別々の生理現象であり、それぞれ異なる仕組みで起こります。
以下の①~⑦は、性的刺激を受けてから勃起し、射精に至るまでのおおまかな流れを示したものです。
①~④の勃起に至るまでの過程に問題が生じると、勃起障害(ED)につながります。
⑤~⑦の射精に至るまでの過程に問題が生じると、射精障害につながります。
- ① 性的刺激を受けると、脳の中枢神経が興奮する。
- ② 興奮による神経の信号が脊髄を通って陰茎へ伝わる。
- ③ 陰茎では一酸化窒素(NO)が放出され、それによってサイクリックGMPが増加し、海綿体の平滑筋が弛緩する。
- ④ 陰茎への血流が増加して海綿体に血液が充満し、陰茎が硬くなる。これが勃起です。
- ⑤ 性的興奮がさらに高まると、精巣上体に蓄えられている精子が精管へ送られる。
- ⑥ 精子は精管を通って射精管へ運ばれ、その途中で精嚢や前立腺などから分泌される液体と混ざり、精液となる。
- ⑦ 性的興奮が頂点に達すると、前立腺や精管などの筋肉が収縮し、精液が尿道を通って陰茎の先端から体外へ射出される。これが射精です。
つまり、勃起できない・勃起を維持できない場合は「勃起障害(ED)」、勃起はできても射精できない・射精までに時間がかかる・本人が望むより早く射精してしまうなどの場合は「射精障害」が疑われます。
ただし、勃起障害と射精障害は別々の問題である一方、EDと射精障害が同時に起こることもあります。例えば、EDによる「勃起がなくなる前に射精しなければ」という焦りが早漏につながったり、薬剤や糖尿病などが勃起と射精の両方に影響したりする場合があります。また、「勃起できる=射精できる」とは限りません。
1万円以上で送料無料。来院歴が無くてもOK。
即日配送。国内正規品のみ。土日も発送。
早漏はPE(Premature Ejaculation)とも呼ばれ、本人が望むよりも早く射精してしまう状態を指します。挿入前や挿入直後など、射精をコントロールすることが難しいケースもあります。
早漏は単に「射精までの時間が短い」というだけの問題ではありません。射精を自分でコントロールできないことへの悩みや、性行為に対する不安・自信の低下につながることがあります。その結果、性行為を避けるようになったり、パートナーとの性生活に悩みを抱えたりする場合もあります。
早漏によって本人が強い苦痛やストレスを感じ、性生活やパートナーとの関係に支障が生じている場合には、治療や改善方法について医療機関に相談することができます。
国際性医学会による早漏の定義
早漏にはいくつかの定義があります。早漏の定義でも詳しく説明していますが、国際性医学会(ISSM)では、主に「ほぼ毎回、膣への挿入前または挿入後おおむね1分以内に射精してしまうこと」などを早漏の基準として示しています。
ただし、早漏かどうかを射精までの時間だけで判断することはできません。本人が射精をコントロールできないと感じているか、また、そのことによって強い苦痛や悩みを感じているかといった点も重要です。
実際には、「自分が適切だと思う時間よりも早く射精してしまう」と感じている人も多く、性行為における「適切な射精時間」には個人差があります。そのため、単純に「○分以内なら早漏」と時間だけで判断するのではなく、射精をコントロールできているか、本人がどの程度悩んでいるかなどを含めて考えることが大切です。
早漏と思う時間を男女別で調査
Q.早漏だと感じるのは挿入から射精まで何分くらいだと思いますか?
【回答者】
20~50代男性 各650名(10歳階級)合計:2,600人
20~50代女性 各650名(10歳階級)合計:2,600人
早漏に悩んでいる男性にとって、「女性はどのくらいの時間を早漏と感じるのか」は気になるところでしょう。この調査では、早漏だと感じる射精までの時間について、男女で大きな認識の差は見られませんでした。男女ともに最も多かった回答は「1~3分未満」でした。
一方で、射精までの時間が「5分以上」になると、男女ともに早漏だと感じる割合は大きく低下しています。特に女性では、84.5%が「5分未満」を早漏と感じていないという結果でした。
ただし、早漏は射精までの時間だけで判断できるものではありません。「3分」や「5分」といった時間を目標にすることが、そのまま早漏の克服につながるわけではありません。射精を自分でコントロールできているか、射精の早さによって本人が苦痛や悩みを感じているかなども重要な判断材料となります。
そのため、5分程度で射精してしまう場合でも、それだけで早漏と考える必要はありません。射精までの時間に過度にとらわれず、自分自身が射精をコントロールできているか、性生活にどの程度の支障や悩みを感じているかを含めて考えることが大切です。
早漏の原因
早漏の原因は一つとは限らず、心理的な要因、性的な経験や習慣、ED(勃起不全)など、複数の要因が関係している場合があります。
心理的な要因
性行為に対する緊張や不安、過去の性行為での失敗経験、パートナーを満足させたいというプレッシャーなどが、早漏に関係することがあります。「早く射精してしまうかもしれない」という不安が、さらに緊張を高めることで、射精をコントロールしにくくなる場合もあります。
マスターベーションの方法による影響
マスターベーションでは、強い刺激や短時間で射精することに慣れていると、性行為で射精をコントロールすることが難しくなる場合があります。特定の刺激に頼らず、射精しそうになったときに刺激を弱めるなど、自分の興奮状態を意識することも大切です。
ED(勃起不全)との関係
EDがある男性では、「勃起がなくなる前に射精しなければ」という焦りや不安から、射精を急いでしまうことがあります。また、陰茎の硬さが十分でないことで性行為中の刺激の感じ方が変化し、早く射精してしまうケースも考えられます。
このように、EDと早漏が同時に起こっている場合には、早漏だけでなく、EDの治療を行うことが射精に関する悩みの改善につながる可能性があります。
早漏の治療方法
早漏の治療方法には、マスターベーション方法の見直し、コンドームの使用、ED治療薬、薬物療法などがあります。原因や症状によって適した方法が異なるため、自分に合った治療方法を選ぶことが大切です。
コンドームで刺激を軽減する
コンドームを使用すると、陰茎に伝わる物理的な刺激が軽減されるため、射精までの時間を延ばす方法の一つとして利用できます。刺激が強いと感じる場合には、厚手のコンドームを選ぶ方法もあります。
最も手軽でお勧めなのはコンドームを二重にしたり、オカモトのニューゴクアツや相模ゴムのサガミ009ドットや不二ラッテクスのザ・ベストコンドーム ストロングなどの分厚いコンドームを付けて物理的な刺激を少なくすることで、かなり効果は期待できます。
マスターベーション時にトレーニング
マスターベーションを行う際に射精をコントロールするためにイキそうになったら陰茎から手を離してイクのを我慢、再度マスターベーションを再開して再びイキそうになったら手を離して我慢、これを繰り返すことで、少しずつ射精をコントロールできるようになる場合が多いです。早漏でお悩みの方で試したことがない人は是非、試してみてください。
マスターベーションで射精をコントロールする練習
マスターベーションを行う際に射精をコントロールするためにイキそうになったら陰茎から手を離してイクのを我慢、再度マスターベーションを再開して再びイキそうになったら手を離して我慢、これを繰り返すことで、自分がどの程度興奮すると射精に至るのかを把握し、射精をコントロールする感覚を身につけることにつながる場合があります。
早漏でお悩みの方で試したことがない人は是非、試してみてください。
ED治療薬も有効
ED気味になってから早漏で悩まされるようになった場合、「中折れになってなるものか!」とか「どうにか陰茎の硬さが十分な内に射精したい!」という焦りや性行為中の不安から挿入後の腰の動きが早まったり、イキみ気味となることが射精を早める要因となっている可能性があります。また、不十分な陰茎は十分な陰茎よりも物理的な刺激を多く受けてしまうがために射精が早まることも考えられます。
よってバイアグラ等ED治療薬の服用により勃起の硬さや維持を改善することで、早漏に対する不安が軽減し、射精時間が延びる可能性があります。
当院が正規品ED治療薬の服用経験がある全国の20~79歳の男性1,748人を対象に実施した「正規品ED治療薬による射精遅延効果の調査」では、20~30代では64.6%、40~50代では61.6%、60~70代でも54.0%が、ED治療薬の服用によって射精時間が遅くなったと回答しています。
ただし、この調査はED治療薬を服用した男性を対象としたアンケート調査であり、ED治療薬がすべての早漏に有効であることを示すものではありません。EDを伴う早漏で悩んでいる場合には、ED治療薬が選択肢となることがありますので、医師に相談してください。
早漏の治療薬について
海外では、ダポキセチン(Dapoxetine)を有効成分とする薬剤が早漏治療に使用されている国があります。ダポキセチンはSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)に分類される成分で、射精反射を遅らせる作用があるとされています。
一方、日本ではダポキセチンを有効成分とするプリリジー(Priligy)は国内承認されていません。また、国内で承認されているSSRIにはパキシル(パロキセチン)、ジェイゾロフト(セルトラリン)、レクサプロ(エスシタロプラム)、デプロメール・ルボックス(フルボキサミン)などがあります。
これらは早漏治療薬として承認されているものではありませんが、これらを利用して早漏治療を行っている医療機関もあります。
※当院では、国内未承認医薬品であるプリリジー(Priligy)は取り扱っておりません。
遅漏とは、射精までに時間がかかりすぎる、または十分な性的刺激があるにもかかわらず射精できない状態を指します。早漏とは反対に、性行為を続けてもなかなか射精できないため、本人だけでなくパートナーも悩みを抱えることがあります。
ただし、遅漏は「射精まで何分かかれば遅漏」というように、時間だけで一律に判断できるものではありません。射精までにかかる時間には個人差があり、本人が射精をコントロールできているか、射精に時間がかかることで苦痛やストレスを感じているか、性生活に支障が生じているかなどを含めて判断することが重要です。
遅漏の定義
遅漏(Delayed Ejaculation)は、十分な性的刺激を受けているにもかかわらず、射精までに著しく時間がかかる、または射精できない状態をいいます。
早漏のように「○分以内」という明確な時間基準だけで判断されるものではなく、本人が射精の遅さを問題だと感じているか、性行為にどの程度の苦痛や支障が生じているかも重要な判断材料となります。
また、遅漏が進行して最終的に性行為では射精できなくなった場合には、【膣内射精障害】に該当することがあります。特に、マスターベーションでは射精できるものの、性行為では射精できないという場合には、刺激の違いや心理的な要因などが関係している可能性があります。
遅漏と思う時間を男女別で調査
Q.遅漏だと感じるのは挿入から射精まで何分だと思いますか?
【回答者】
20~50代男性 各650名(10歳階級)合計:2,600人
20~50代女性 各650名(10歳階級)合計:2,600人
当院では、早漏に関する調査とあわせて、「どのくらいの時間が経過すると遅漏だと感じるのか」についても男女別に調査しました。
この調査では、女性が遅漏だと感じる時間として最も多かったのは「20~30分」、次いで「15~20分」、「30~40分」という結果でした。これらを合わせると6割以上を占めています。また、「15分未満」と回答した女性は26.7%でした。
この結果から、性行為の時間が長くなるほど、遅漏と感じる人が増える傾向が見られました。また、別に実施した「理想的な挿入時間の調査」では、女性の回答として「5~10分」が多くなっています。
ただし、これらはあくまで「遅漏だと感じる時間」についての意識調査であり、医学的な遅漏の診断基準を示すものではありません。射精までの時間には個人差があるため、「15分以上なら遅漏」と考える必要はなく、本人が射精の遅さによって悩んでいるか、性生活に支障が生じているかを含めて判断することが大切です。
また、年代別に見ると、年齢が上がるにつれて「15分未満でも遅漏だと感じる」と回答する女性が増える傾向が見られました。理想的な挿入時間の調査でも年代による違いが見られることから、性行為に対する時間の感じ方には、年代によっても違いがあると考えられます。
遅漏の原因
遅漏の原因は一つではなく、マスターベーションの方法、心理的な要因、神経機能の低下、薬剤の副作用など、さまざまな要因が関係しています。
例えば、マスターベーションの際に強く握ったり、床などに陰茎を強くこすりつけたりするなど、実際の性行為では得られにくい強い刺激に慣れてしまうと、膣内での刺激では射精しにくくなる場合があります。
また、糖尿病や神経障害、手術などによって神経の働きが低下すると、性的刺激が十分に伝わらず、射精しにくくなることがあります。過度の飲酒も神経の働きや性的反応に影響し、射精しにくくなる要因の一つとなる場合があります。
さらに、抗うつ薬などの薬剤の副作用によって射精が遅くなったり、射精できなくなったりすることもあります。薬を飲み始めてから遅漏の症状を感じるようになった場合は、自己判断で服用を中止せず、処方した医師に相談してください。
このほか、性行為に対する不安や緊張、パートナーとの関係、性的な興奮が高まりにくいなど、心理的・精神的な要因が遅漏に関係することもあります。刺激の強いアダルトビデオなど特定の刺激に慣れていることで、通常の性行為では十分な性的興奮を得にくくなるケースも考えられます。
遅漏の治療法
遅漏には、すべての人に有効な特効薬があるわけではありません。そのため、まずは問診などによって遅漏の原因を確認し、原因に応じた対処を行うことが重要です。
マスターベーションの方法が原因と考えられる場合は、強い刺激に頼った方法を見直し、実際の性行為に近い刺激でも射精できるようにすることが改善につながる場合があります。強く握る、陰茎を床などにこすりつけるといった刺激の強い方法を続けている場合は、その習慣を見直してみるとよいでしょう。
心理的な要因が関係している場合には、性行為に対するプレッシャーや不安を軽減することも重要です。パートナーと悩みを共有し、射精しなければならないというプレッシャーを減らすことが、改善につながる場合もあります。
薬剤が原因の場合には、処方した医師に相談し、必要に応じて薬剤の変更や減量などを検討します。ただし、自己判断で薬を中止したり、服用量を変更したりすることは避けてください。
糖尿病や神経障害などの疾患が関係している場合には、原因となっている疾患の治療やコントロールが重要になります。また、性行為では射精できない状態が続いている場合には、膣内射精障害など別の射精障害が関係していないかを含めて、医療機関で相談することをおすすめします。
膣内射精障害とは、マスターベーションでは射精できるにもかかわらず、性行為で膣内に陰茎を挿入した状態では射精できない状態をいいます。射精までに非常に時間がかかる「遅漏」の一つとして考えられる場合もあります。
膣内射精障害は、本人が射精できないことだけでなく、性行為や妊娠を希望するカップルにとって大きな悩みとなることがあります。特に、マスターベーションでは問題なく射精できるのに、性行為になると射精できないという場合には、刺激の違いや心理的な要因などが関係している可能性があります。
膣内射精障害の定義
膣内射精障害は、膣内への挿入による性行為では射精できないものの、マスターベーションなど別の方法では射精できる状態を指します。
ただし、射精までの時間や性行為の回数だけで一律に判断するものではありません。性行為で射精できないことが継続しているか、本人が悩みや苦痛を感じているか、性生活や妊娠に支障が生じているかなどを含めて考えることが重要です。
膣内射精障害は、前項で説明した遅漏と原因が重なる部分も多く、心理的な要因や薬剤の影響、神経機能の低下などが関係する場合があります。その中でも、マスターベーションの際に非常に強い刺激を繰り返すことで、膣内の刺激では射精しにくくなっているケースがあります。
膣内射精障害の原因
膣内射精障害の原因は一つではありません。マスターベーションの方法、心理的な要因、薬剤の副作用、糖尿病などによる神経障害など、さまざまな要因が関係することがあります。
強い刺激のマスターベーション
マスターベーションの際に陰茎を強く握りしめたり、うつ伏せになって床などに陰茎を強くこすりつけたりするなど、性行為では得られにくい強い刺激に繰り返し慣れていると、膣内で得られる刺激では射精に至りにくくなる場合があります。
また、特定の刺激や方法でなければ射精できない状態になると、性行為との刺激の違いが大きくなり、射精がさらに難しくなることがあります。
心理的な要因
「射精しなければ」というプレッシャーや性行為に対する緊張、過去に射精できなかった経験など、心理的な要因によって性的興奮が高まりにくくなり、射精が難しくなることもあります。
薬剤や疾患による影響
抗うつ薬などの薬剤の副作用によって射精が遅くなったり、射精できなくなったりすることがあります。また、糖尿病による神経障害などが射精機能に影響する場合もあります。
膣内射精障害の治療法
膣内射精障害の治療では、まず原因を確認し、その原因に応じた対策を行うことが重要です。特にマスターベーションの刺激が強すぎることが原因と考えられる場合には、刺激の与え方を見直すことが改善につながる場合があります。
マスターベーションの方法を見直す
強く握りしめるなど刺激の強いマスターベーションを続けている場合は、握る力を弱め、実際の性行為に近い刺激でも射精できるように徐々に刺激を調整していくことをおすすめします。
また、床などに陰茎を強くこすりつける方法など、性行為では再現しにくい刺激に慣れている場合には、その方法を控えることも大切です。
マスターベーションの回数を減らすことだけが解決策ではありません。「どのような刺激で射精しているのか」を見直し、強すぎる刺激に依存しない方法へ変えていくことが重要です。
コンドームを使用して刺激を調整する
マスターベーションの際に、実際の性行為に近い刺激へ徐々に慣らしていく方法の一つとして、コンドームを使用する方法があります。厚手のコンドームを使用することで陰茎や亀頭に伝わる刺激を弱め、強い刺激に慣れた状態から、よりマイルドな刺激へ段階的に移行することを目的とします。
例えば、オカモトのゴクアツ、相模ゴムのサガミ009ナチュラル、不二ラテックスのザ・ベストコンドーム ストロングなどの厚手のタイプがあります。
ただし、コンドームを使用しても強く握るなど刺激の強い方法を続けていれば、刺激を弱めるという目的が十分に得られない場合があります。あくまで刺激を調整する方法の一つとして考えるとよいでしょう。
マスターベーショントレーニング
マスターベーションの刺激を段階的に調整する方法として、専用のトレーニング器具を使用する方法もあります。TENGAヘルスケアのメンズトレーニングカップ フィニッシュトレーニングは、刺激の異なる5種類のカップを段階的に使用し、よりマイルドな刺激でも射精できるようにトレーニングすることを目的とした器具です。
このようなトレーニング器具を使用する場合も、すべての人に同じ効果が得られるわけではありません。無理に使用せず、自分に合った方法で段階的に刺激を調整することが大切です。
心理的な要因がある場合
性行為に対する緊張や「射精しなければ」というプレッシャーが強い場合には、射精することを過度に意識せず、パートナーと悩みを共有することも大切です。
マスターベーションでは問題なく射精できるにもかかわらず、性行為になると射精できない状態が続く場合は、心理的な要因が関係している可能性もあります。
薬剤や疾患が原因の場合
薬剤の副作用や糖尿病などの疾患が原因となっている場合には、原因に対する治療が必要です。服用している薬が原因かもしれないと思っても、自己判断で服用を中止せず、処方した医師に相談してください。
また、膣内射精障害が長期間続いている場合や、妊娠を希望しているにもかかわらず膣内で射精できない場合には、泌尿器科などの医療機関に相談することをおすすめします。
射精の仕組みは前項で説明した⑤~⑦の流れです。「精巣上体にある精子が精管へ運ばれる」⇒「射精管へ送られ、精嚢液や前立腺液と混ざって精液になる」⇒「前立腺などの収縮によって尿道を通り、陰茎の先端から体外へ放出される」という流れで射精が起こります。
通常は以下の図の赤い矢印の経路を通って精液が体外へ射出されます。しかし、逆行性射精では、精液が黄色い矢印のように膀胱側へ逆流してしまいます。そのため、オーガズムや射精感はあるものの、射出される精液の量が少なくなったり、精液がほとんど出ない「無射精」の状態になったりすることがあります。
通常、射精時には膀胱頸部(ぼうこうけいぶ)が反射的に閉じることで、精液が膀胱側へ逆流するのを防いでいます。しかし、膀胱頸部が十分に閉じなくなると、精液が尿道ではなく膀胱側へ流れ込み、逆行性射精が起こります。
逆行性射精の原因
主な原因として、前立腺肥大症の手術、脊髄損傷、糖尿病による末梢神経障害、薬剤の副作用などが挙げられます。薬剤では、前立腺肥大症の治療に用いられるユリーフ錠(シロドシン)などが原因となることがあります。
逆行性射精の治療方法
逆行性射精は、オーガズムや射精感が得られていても精液が膀胱側へ逆流する状態です。それ自体が必ずしも身体に重大な悪影響を及ぼすわけではないため、症状や原因によっては経過観察となる場合もあります。
一方、妊娠を希望している場合には、精液が体外へ出ないことが妊娠の妨げとなるため、治療が必要になることがあります。まずは原因となっている薬剤や疾患、手術歴などを確認し、必要に応じて原因に応じた治療を検討します。
薬剤が原因と考えられる場合には、自己判断で服用を中止せず、処方した医師に相談したうえで、薬剤の変更や減量などを検討します。また、膀胱頸部の収縮に関わる交感神経の働きを利用して、薬物療法が行われることもあります。ただし、薬物療法の効果には個人差があり、十分な効果が得られない場合もあります。
薬物療法などで改善が難しく、妊娠を希望している場合には、膀胱内に逆流した精子を採取して人工授精(AIH)や体外受精(IVF)、顕微授精(ICSI)などの生殖補助医療を検討することがあります。治療方法は原因や精子の状態、妊娠を希望する時期などによって異なるため、泌尿器科や生殖医療を専門とする医療機関に相談することが大切です。
Q.早漏だと感じるのは挿入から射精まで何分くらいだと思いますか?
【回答者】
20~50代男性 各650名(10歳階級)合計:2,600人
20~50代女性 各650名(10歳階級)合計:2,600人
| 年代 | 1分 未満 |
1~3分 未満 |
3~5分 未満 |
5~7分 未満 |
7~10分 未満 |
10~12分 未満 |
12~15分 未満 |
15~20分 未満 |
20~30分 未満 |
30分 以上 |
合計 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 男 性 |
20代 | 88 (13.5%) |
220 (33.8%) |
171 (26.3%) |
59 (9.1%) |
50 (7.7%) |
16 (2.5%) |
11 (1.7%) |
7 (1.1%) |
6 (0.9%) |
22 (3.4%) |
650 (100%) |
| 30代 | 106 (16.3%) |
262 (40.3%) |
152 (23.4%) |
63 (9.7%) |
24 (3.7%) |
12 (1.8%) |
4 (0.6%) |
3 (0.5%) |
11 (1.7%) |
13 (2.0%) |
650 (100%) |
|
| 40代 | 126 (19.4%) |
236 (36.3%) |
190 (29.2%) |
40 (6.2%) |
31 (4.8%) |
9 (1.4%) |
6 (0.9%) |
1 (0.2%) |
3 (0.5%) |
8 (1.2%) |
650 (100%) |
|
| 50代 | 123 (18.9%) |
248 (38.2%) |
168 (25.8%) |
37 (5.7%) |
48 (7.4%) |
6 (0.9%) |
6 (0.9%) |
7 (1.1%) |
1 (0.2%) |
6 (0.9%) |
650 (100%) |
|
| 女 性 |
20代 | 117 (18.0%) |
243 (37.4%) |
164 (25.2%) |
60 (9.2%) |
39 (6.0%) |
8 (1.2%) |
5 (0.8%) |
4 (0.6%) |
0 (0.0%) |
10 (1.5%) |
650 (100%) |
| 30代 | 143 (22.0%) |
260 (40.0%) |
147 (22.6%) |
44 (6.8%) |
22 (3.4%) |
12 (1.8%) |
6 (0.9%) |
4 (0.6%) |
3 (0.5%) |
9 (1.4%) |
650 (100%) |
|
| 40代 | 147 (22.6%) |
255 (39.2%) |
167 (25.7%) |
38 (5.8%) |
19 (2.9%) |
9 (1.4%) |
3 (0.5%) |
3 (0.5%) |
0 (0.0%) |
9 (1.4%) |
650 (100%) |
|
| 50代 | 178 (27.4%) |
234 (36.0%) |
141 (21.7%) |
40 (6.2%) |
35 (5.4%) |
9 (1.4%) |
6 (0.9%) |
3 (0.5%) |
1 (0.2%) |
3 (0.5%) |
650 (100%) |
|
| 男性 合計 |
443 (17.0%) |
966 (37.2%) |
681 (26.2%) |
199 (7.7%) |
153 (5.9%) |
43 (1.7%) |
27 (1.0%) |
18 (0.7%) |
21 (0.8%) |
49 (1.9%) |
2600 (100%) |
|
| 女性 合計 |
585 (22.5%) |
992 (38.2%) |
619 (23.8%) |
182 (7.0%) |
115 (4.4%) |
38 1.5%) |
20 (0.8%) |
14 (0.5%) |
4 (0.2%) |
31 (1.2%) |
2600 (100%) |
|
Q.遅漏だと感じるのは挿入から射精まで何分だと思いますか?
【回答者】
20~50代男性 各650名(10歳階級)合計:2,600人
20~50代女性 各650名(10歳階級)合計:2,600人
| 年代 | 5~10分 未満 |
10~15分 未満 |
15~20分 未満 |
20~30分 未満 |
30~40分 未満 |
40~50分 未満 |
50~60分 未満 |
60分 以上 |
合計 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 男 性 |
20代 | 33 (5.1%) |
62 (9.5%) |
104 (16.0%) |
174 (26.8%) |
127 (19.5%) |
38 (5.8%) |
30 (4.6%) |
82 (12.5%) |
650 (100%) |
| 30代 | 33 (5.1%) |
56 (8.6%) |
123 (18.9%) |
149 (22.9%) |
159 (24.5%) |
41 (6.3%) |
27 (4.2%) |
62 (9.5%) |
650 (100%) |
|
| 40代 | 38 (5.8%) |
54 (8.3%) |
87 (13.4%) |
172 (26.5%) |
174 (26.8%) |
42 (6.5%) |
17 (2.6%) |
66 (10.2%) |
650 (100%) |
|
| 50代 | 41 (6.3%) |
42 (6.5%) |
81 (12.5%) |
177 (27.2%) |
143 (22.0%) |
53 (8.2%) |
29 (4.5%) |
84 (12.9%) |
650 (100%) |
|
| 女 性 |
20代 | 44 (6.8%) |
78 (12.0%) |
118 (18.2%) |
163 (25.1%) |
136 (20.9%) |
41 (6.3%) |
23 (3.5%) |
47 (7.2%) |
650 (100%) |
| 30代 | 73 (11.2%) |
86 (13.2%) |
123 (18.9%) |
165 (25.4%) |
105 (16.2%) |
35 (5.4%) |
19 (2.9%) |
44 (6.8%) |
650 (100%) |
|
| 40代 | 84 (12.9%) |
104 (16.0%) |
119 (18.3%) |
155 (23.8%) |
116 (17.8%) |
28 (4.3%) |
15 (2.3%) |
29 (4.5%) |
650 (100%) |
|
| 50代 | 121 (18.6%) |
105 (16.2%) |
119 (18.3%) |
131 (20.2%) |
107 (16.5%) |
27 (4.2%) |
8 (1.2%) |
32 (4.9%) |
650 (100%) | |
| 男性 合計 |
145 (5.6%) |
214 (8.2%) |
395 (15.2%) |
672 (25.8%) |
603 (23.2%) |
174 (6.7%) |
103 (4.0%) |
294 (11.3%) |
2600 (100%) |
|
| 女性 合計 |
322 (12.4%) |
373 (14.3%) |
479 (18.4%) |
614 (23.6%) |
464 (17.8%) |
131 (5.0%) |
65 (2.5%) |
152 (5.8%) |
2600 (100%) |
|
Q射精障害とは何ですか?
A射精障害とは、射精に時間がかかる、射精できない、本人が望むよりも早く射精してしまう、射精しても精液が正常に体外へ出ないなど、射精に関するさまざまな問題の総称です。早漏・遅漏・膣内射精障害・逆行性射精などがあり、症状によって原因や治療方法が異なります。
QEDと射精障害は違いますか?
Aはい、ED(勃起障害)と射精障害は異なる性機能障害です。EDは「勃起する・維持すること」に問題が生じるのに対し、射精障害は「射精すること」に問題が生じます。ただし、EDと射精障害が同時に起こることもあります。
Q勃起するのに射精できないのはなぜですか?
A勃起できても射精できない場合、遅漏や膣内射精障害、薬剤の副作用、神経機能の低下、心理的な要因などが関係している可能性があります。特にマスターベーションでは射精できるのに性行為では射精できない場合は、マスターベーションでの刺激の強さや性行為に対する緊張などが関係していることがあります。
Q射精まで時間がかかるのは遅漏ですか?
A射精まで時間がかかるからといって、必ずしも遅漏とは限りません。遅漏は射精までの時間だけで一律に判断するものではなく、十分な性的刺激があるにもかかわらず射精までに著しく時間がかかる、または射精できない状態で、本人が苦痛や悩みを感じているかどうかなども重要です。
Qオナニーでは射精できるのに性行為では射精できません。なぜですか?
Aマスターベーションでは射精できるのに性行為では射精できない場合、膣内射精障害の可能性があります。強く握る、陰茎を床などに強くこすりつけるなど、性行為では得られにくい強い刺激に慣れていることや、性行為に対する緊張・プレッシャーなどが原因となる場合があります。
Q射精障害は治療できますか?
A射精障害は、原因や症状に応じた治療・対処によって改善が期待できる場合があります。マスターベーション方法の見直し、心理的な要因への対処、原因となっている薬剤の変更、基礎疾患の治療など、原因によって方法は異なります。症状によっては薬物療法などが検討されることもあります。
Q射精障害は何科を受診すればいいですか?
A射精障害は泌尿器科や男性性機能を専門とする医療機関で相談できます。射精できない、射精までに時間がかかる、性行為では射精できないなどの症状が続いている場合や、性生活・妊活に支障を感じている場合は、一人で悩まず医療機関を受診することをおすすめします。
Q射精障害は不妊の原因になりますか?
A射精障害の種類によっては、妊娠しにくくなる原因となる場合があります。特に膣内射精障害では、性行為で膣内に射精できないため、妊娠を希望している場合には大きな問題となります。また、逆行性射精では精液が膀胱側へ逆流して体外へ出にくくなるため、妊活に影響することがあります。妊娠を希望している場合は、泌尿器科や生殖医療を専門とする医療機関へ相談してください。