生活習慣病からくるED「マンガ」
浜松町第一クリニック 竹越昭彦院長 監修
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糖尿病とEDには深い関係があります。
糖尿病では、血糖値が高い状態が慢性的に続くことで、全身の血管や神経に負担がかかります。
食事をすると、食べ物に含まれる糖質がブドウ糖として血液中に取り込まれ、血糖値が上昇します。このとき、膵臓から分泌されるインスリンが働くことで、ブドウ糖が筋肉や脂肪などの細胞に取り込まれ、エネルギーとして利用されます。
しかし、インスリンの分泌量が不足したり、インスリンが十分に効かなくなったりすると、血液中のブドウ糖をうまく処理できなくなり、血糖値が高い状態が続くようになります。これが糖尿病につながります。
糖尿病の発症や悪化には、食べ過ぎや運動不足、肥満などの生活習慣が関係することがあります。また、喫煙や過度の飲酒なども健康状態に悪影響を及ぼすため注意が必要です。
では、なぜ糖尿病になるとEDになりやすいのでしょうか。
高血糖の状態が長く続くと、血管が傷つきやすくなり、動脈硬化が進行する原因となります。また、糖尿病では神経にも障害が起こることがあります。
勃起には、陰茎へ十分な血液が流れ込むことと、性的な刺激を伝える神経が正常に働くことが重要です。そのため、糖尿病によって血管や神経に障害が生じると、陰茎への血流が十分に確保できなくなったり、性的な刺激がうまく伝わらなくなったりして、EDにつながることがあります。
さらに、糖尿病の患者さんでは高血圧や脂質異常症などを合併することもあり、こうした生活習慣病が重なることで血管への負担がさらに大きくなる場合があります。
つまり、糖尿病は単に血糖値が高くなる病気というだけではなく、血管や神経を介して勃起機能にも影響を及ぼす可能性があるのです。
マンガの課長のように、日頃からお酒を飲む機会が多く、食生活が乱れていたり運動不足だったりする場合は、糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病にも注意が必要です。こうした生活習慣病はEDの原因となることもあるため、勃起機能の変化をきっかけに自身の健康状態を見直してみるのもよいでしょう。
EDは年齢のせいだと思っていても、実は生活習慣病が背景に隠れている場合があります。「最近、勃起力が落ちてきた」「以前より中折れしやすくなった」という変化は、生活習慣を見直すきっかけの一つと考えてみてください。
EDと生活習慣病の関係については、私のコラムでも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
参照 → EDと生活習慣病(竹越昭彦院長コラム)
「最近、勃起力が落ちてきた」「以前より中折れしやすくなった」という方は、単なる加齢だと思ってしまうかもしれません。しかし、糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病がEDの原因になっている可能性もあります。
勃起には、陰茎へ十分な血液が流れ込むことが必要です。そのため、血管の状態が悪化すると勃起機能にも影響が及びます。また、糖尿病では血管だけでなく神経が障害されることもあり、EDにつながる場合があります。
日本泌尿器科学会でも、糖尿病、肥満・運動不足、高血圧、喫煙などを勃起力低下の主な原因として挙げています。EDが生活習慣病や心血管疾患の兆候となることもあるため、勃起機能の変化をきっかけに健康状態を見直すことは大切です。
糖尿病・高血糖による血管や神経へのダメージ
糖尿病では、血糖値が高い状態が長く続くことで、全身の血管や神経に負担がかかります。
勃起には、性的な刺激を脳や神経から陰茎へ伝え、陰茎の血管を拡張させて十分な血液を流れ込ませる仕組みが必要です。しかし、糖尿病によって血管や神経に障害が生じると、陰茎への血流が十分に確保できなかったり、性的な刺激がうまく伝わらなかったりして、EDにつながることがあります。
解決方法
血糖値を適切に管理する
- 食べ過ぎや糖分の摂り過ぎに注意する
- 適度な運動を習慣にする
- 適正体重を維持する
- 定期的に健康診断を受ける
- 糖尿病と診断されている場合は、医師の指示に従って治療を続ける
すでに糖尿病と診断されている方は、EDだけを改善しようとするのではなく、まず糖尿病そのものを適切に管理することが重要です。
高血圧による血管への負担
高血圧では、血管に常に強い圧力がかかっている状態が続きます。長期間にわたって血管に負担がかかると、血管の柔軟性が失われたり、動脈硬化が進行したりする原因となります。
陰茎の血管は比較的細いため、全身の血管に変化が生じると、勃起機能にも影響が現れることがあります。
「勃起力が落ちてきた」という変化が、高血圧などの生活習慣病に気づくきっかけになる場合もあります。
解決方法
血圧を適切にコントロールする
- 塩分の摂り過ぎに注意する
- 適度な運動を行う
- 肥満がある場合は体重を適正化する
- 過度な飲酒を控える
- 高血圧の治療を受けている場合は、自己判断で薬を中止しない
高血圧の治療薬の中には性機能に影響するものもあるため、服薬後にEDが気になる場合は、自己判断で中止せず主治医に相談してください。
脂質異常症・動脈硬化による血流低下
血液中のLDLコレステロールなどが高い状態が続くと、動脈硬化が進行するリスクが高まります。
動脈硬化が進むと血管が硬くなったり、血管の内側が狭くなったりすることで、血液が流れにくくなることがあります。
勃起には陰茎への十分な血流が必要なため、動脈硬化によって血管の機能が低下すると、勃起しにくくなったり、勃起を維持しにくくなったりする場合があります。
解決方法
血管を健康な状態に保つ
- 脂質の摂り過ぎに注意する
- 魚や野菜などを取り入れたバランスの良い食事を心掛ける
- 適度な有酸素運動を行う
- 喫煙している場合は禁煙を検討する
- 健康診断でコレステロール値を確認する
脂質異常症は自覚症状がほとんどないまま進行することもあります。健康診断で異常を指摘された場合は、放置せず医療機関に相談しましょう。
肥満・運動不足による生活習慣の乱れ
肥満や運動不足は、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病につながるだけでなく、EDのリスクを高める要因にもなります。
特に内臓脂肪が蓄積すると、血糖値や血圧、脂質などにも影響しやすくなります。また、運動不足によって体力が低下すると、生活習慣病のリスクだけでなく、性機能にも悪影響を及ぼす可能性があります。
解決方法
無理のない範囲で運動習慣を身につける
- ウォーキングなどの有酸素運動を取り入れる
- エレベーターではなく階段を使う
- 長時間座り続けないようにする
- 食べ過ぎを避ける
- 体重や腹囲を定期的に確認する
いきなり激しい運動を始める必要はありません。まずは日常生活の中で身体を動かす時間を増やすことから始めてみましょう。
喫煙・過度な飲酒などの生活習慣
喫煙は血管に悪影響を及ぼし、動脈硬化を進行させる要因となります。また、過度な飲酒も健康状態を悪化させ、性機能に影響する可能性があります。
特に、喫煙、過度な飲酒、運動不足、食生活の乱れなどが重なっている場合は、生活習慣病のリスクも高くなります。
「お酒をよく飲む」「タバコを吸う」「運動をほとんどしない」といった生活習慣がある方は、一つずつでも見直していくことが大切です。
解決方法
血管に負担をかける習慣を見直す
- 禁煙を心掛ける
- 飲酒量を見直す
- 休肝日を設ける
- 適度な運動を行う
- 睡眠時間を確保する
- バランスの良い食生活を心掛ける
すべてを一度に変える必要はありません。まずは自分が取り組みやすいところから少しずつ改善していくことが大切です。